ホテルの宿泊予定者への予約確認やチェックインの連絡、宿泊客への忘れ物の通知、ツアー参加者への当日の中止や緊急連絡、店舗の購入希望者へのお問合せへの返信、カスタマーサポートメッセージなど、インバウンド事業者や外国人をターゲットにしている事業者が外国人に見てもらいたい、返信が欲しいメッセージはたくさん存在します。
また外国人観光客を誘致したり売り上げを上げるために効果的なマーケティングメッセージを送信したいというニーズも多くあります。一方で海外は日本とはメッセージやコミュニケーション文化が異なるので、どのようなツールを使ってメッセージを送信するのが最適かを知ることが難しく、多くのインバウンド事業者が頭を悩ませています。
ここでは海外ではSMS、Eメール、SMS、WhatsAppのいずれのツールでのメッセージ送信が開封率、コンバージョン率が高いのかを見ていき、特に訪日外国人に対して最適なメッセージ送信ツールとその理由を紹介します。
外国人にはEメールは読まれない。開封率はSMSとWhatsAppが高い

開封率はEメールが20-25%に対して、SMSは98%、WhatsAppも95-98%と高い数値となっています。日本では顧客との連絡にEメールが主流ですが、海外ではEメールに比べるとSMSやWhatsAppが外国人がメッセージを受信した際に目に留まるチャネルとなっています。
クリック率は他のツールに対してWhatsAppが圧倒的に高い

メッセージ本文にURLや遷移できるページを挿入した場合のクリック率を見てみると、Eメールがが2-3%、SMSが4-7%に対してWhatsAppは15%から35%の高水準になっています。
日本ではSMSのクリック率は非常に高いのですが、海外ではメッセージコミュニケーションが古くからSMSであったために一人のSMSの受信通数も日本と比べて圧倒的に多く、受信メッセージは埋もれてしまうので、メッセージ内に挿入されたURLに対しての反応も低くなります。
一方でWhatsAppは日本でのLINEと同様に人々の生活における主要なコミュニケーションツールになり、SMSよりも日常のコミュニケーションで利用されることが多いので、クリック率も高くなっていると考えられます。
コンバージョン率もWhatsAppが他のツールよりも高い

クリック率同様にコンバージョン率もWhatsAppが45%から60%と他のツールに比べて圧倒的に高くなっています。新商品の案内や店舗情報の案内などマーケティング利用にはもちろんのこと、カスタマーサポート、問い合わせの対応など、双方向でコミュニケーションを取りたい場合にも反応率が高いWhatsAppが最適であることがわかります。
訪日外国人宛にメッセージを送信するならWhatsAppがおすすめ
見てきたように開封率、クリック率、コンバージョン率ともにWhatsAppが高く、外国人に読まれるメッセージを送信するのに最適なのはWhatsAppであることがわかりましたが、開封率ならSMSも高く、一見SMSも訪日外国人に対してはSMSも効果的なように思えますが、以下の理由で訪日外国人に対してはWhatsAppを強くお勧めします。
訪日中の外国人はSMSが受信できない場合が多い
SMSを自国以外の国で受信するには海外ローミングを有効にする必要があります。海外ローミングは通話料とは別に別途費用がかかるため、海外渡航する日本人でも海外ローミングを利用している人は多くはありません。
同様に、訪日している外国人も日本に滞在している間は公共のwifiやポケットwifiを利用したり、現地SIMを入れ替えることで携帯電話のインターネットや通話機能を利用しています。海外ローミングを利用する場合にもwifiがある場合にはwifiを利用する場合が多数です。そのため海外ローミングを有効にしていない場合にはSMSを受信することができません。
一方でWhatsAppはインターネット回線でメッセージを受信することができるので、海外ローミングを有効にしているときはもちろんのこと、wifiを接続している場合、現地SIMを利用しているときにもWhatsAppを受信することができます。
それゆえWhatsAppでメッセージを送信する方がSMSの場合より読まれる可能性が高くなります。
WhatsAppは双方向でのやり取りができる
SMSは基本的に一方通行のコミュニケーションとなります。もちろん双方向を行うことができる国もありますが、国ごとに別途設定を行う必要があるためコミュニケーション対応の国が定まっていない訪日外国人観光客とのやり取りには適切ではありません。
WhatsAppは双方向のコミュニケーションの実施が可能で、国ごとの個別の制約もありません。そのため問い合わせの窓口としてWhatsAppを利用したり、電話の代わりに利用したりすることができます。
WhatsAppを企業が利用するならWhatsApp Business Platform
以上見てきたように、WhatsAppは訪日外国人観光客への連絡や、やり取りに最適であることは明白です。インバウンド事業者がWhatsAppを利用したいと思った場合、個人用のWhatsAppアプリではなくWhatsApp Business Platformを利用するのがおすすめです。
このサービスはWhatsAppビジネスの企業公式アカウントを作成でき、CM.comで申し込みをするとAPIもしくは管理画面(MSC)/(MMC)を使って利用できます。
双方向のやりとりに特化した管理画面(MSC)で利用する場合の主な機能

MSCはインターネット上でログインをして管理画面から利用できるので、WhatsAppユーザーと双方向のやり取りをすぐに開始するのに最適なツールです。 以下の機能を開発を必要とせずに利用できます。
・チャット返信機能
WhatsAppユーザーがWhatsAppビジネス公式アカウントにメッセージを送信すると、管理画面から返信をすることができます。
・担当者割り当て機能
複数の担当者が管理画面を利用でき、それぞれにWhatsAppユーザーからのメッセージを割り当てることができます。また、他の担当者が他の担当者のやり取りを閲覧することも、閲覧できなくすることも可能です。
・チャットボット機能(有料)
WhatsAppユーザーから企業アカウントへメッセージが送られた際に、自動で返信をすることができます。また、条件分岐をすることでユーザーが知りたいことを事前に把握してから担当者へ受け渡すフローを構築することができます。
・管理機能
管理者は全ての担当者のやりとりを把握することができます。
マーケティングで利用するならMMC
WhatsApp Business Platformはもちろんマーケティングでも利用ができます。WhatsApp Business Platformをマーケティングで利用するなら、CM.comのMMCの利用がおすすめです。
MMCはSMS、Emailなどのメッセージングツールの一斉配信から自動配信、CDP機能までついたマーケティングに最適なパッケージサービスです。WhatsApp Busness PlatformでのWhatsAppユーザーへの送信もこのサービスで可能です。WhatsAppをマーケティングに活用するには最適なツールとなっています。
海外の事情を知ってビジネスに活かす
以上のように、WhatsAppは開封率、クリック率、コンバージョン率ともに良く、現在外国人観光客とのコミュニケーションをとるのに非常に効果的なツールとなっています。
問い合わせフォームやEメールの代わりにWhatsAppビジネス公式アカウントでやりとりをしたり、重要な通知の送信、マーケティングメッセージの送信などで外国人とのコミュニケーションを円滑に、売り上げアップを目指してみてはいかがでしょうか。
導入事例:
WhatsApp Busines Platformでのインバウンド顧客との問い合わせ対応を効率化する「Mobile Service Cloud」の導入効果とは