メール配信システムとは
メール配信システムとは、企業から顧客に向けてメールを一斉配信できるシステムです。
CM.comでもEメール配信システムを提供しており、獲得した見込み顧客(リード)に対してのアプローチや既存顧客へのお知らせ、重要事項の連絡など、メールマーケティングの一環として利用されています。
メール配信システムを導入することで、OutlookやGmailといったメーラーではできないことができるようになり、業務を効率的に行えますので、この機会に機能とメリットなどを確認していきましょう。
メール配信システムの機能と導入メリット
メール配信システムのおもな機能と導入による効果を解説します。
大量のメールを正確かつスピーディーに送信できる
一斉配信や自動配信は、メール配信サービスの要です。メール配信システムは、大量配信や一斉配信に耐え得るメールサーバで構成されています。
メール配信システムを使用せずに、大量のメールを配信するとメールサーバにかかる負担が大きくなり、配信遅延や未達が生じることがあります。
通常、数千通、数万通のメールを配信するのは、数十分から数時間の時間を要します。また、手作業で宛先を指定したりメールの内容を書き換えたりすると、誤送信のおそれもあります。
メール配信システムなら大量のメールでもスピーディーに配信でき、自動配信によってミスも軽減します。差し込み機能があれば、メールの内容を1通1通書き換える必要もありません。
到達率が向上する
メール配信システムを利用すると、到達率が向上します。
メーラーで「一斉配信」をすると、メールは極端に届きにくくなります。なぜなら、実行されたメール配信は一度、ISPのフィルタリングを経由するためです。ISPが「スパムっぽい」と判定したメールは、顧客の元に届かないまま終わってしまいます。
なかでも、キャリア(au、docomo、softbank)やフリーメール(Gmail、Yahoo!メール)への一斉送信は届かない可能性が高くなります。これは、一斉送信がスパム・迷惑メール判定を受けやすく、キャリアからブロックされてしまうからです。
一方、メール配信システムは複数のIPアドレスを保持、分散して配信する仕組みを持っているため、一度に大量のメールを送ったとしても、迷惑メールと間違われてしまうリスクが軽減されます。その結果、到達率が上がるのです。
また、メール配信システムには、送信エラーが発生したアドレスを管理し、配信を自動的に停止するための機能が備わっているため、未達だった場合のエラー内容を知ることもできます。
HTMLメールの作成が容易
メール配信システムの中にはHTMLを使用したメールのテンプレートが付属しているものや、HTMLソースを記述しなくてもHTMLメールを作成できるエディタがついているものがあります。
HTMLメールとは、文字だけで構成される一般的なメールとは違い、本文中に画像や動画、カラフルなイラストなどを使い、視覚的な訴求が可能なメール形式のことです。
自分で作成するには専門知識を要しますが、初心者でも簡単に作成できるエディタが搭載されているメール配信システムを使えば、知識がなくても簡単に作成可能です。
テキストだけのメールよりデザイン性のあるメールのほうが、サービス内容を視覚的にも伝えることができ、効果も期待できます。
効果測定ができる
メールマーケティングの効果をあげるには、検証と改善を重ねることが大切です。メール配信システムには、開封率やクリック率、コンバージョン率などを自動で測定し、データ化する機能があります。さらに、グラフなどで見やすく表示する機能を備えているものであれば資料作成にも役立つでしょう。
ターゲティング配信ができる
配信先の顧客を任意の条件で絞るセグメント配信機能を活用すれば、ユーザー1人ひとりのニーズにあった内容・タイミングでメール配信できます。
顧客の属性情報付与やセグメントの分類は、リードナーチャリングにおいては欠かせません。メール配信システムでは、自社の顧客管理システムと連携することで、パーソナライズ化したメール配信ができるため、顧客との関係性強化を目指せるでしょう。
また、休眠顧客に対するアプローチに対しても効果を発揮でき、潜在的なユーザー層に対して大きく働きかけられるようになります。
セキュリティが強化される
メーラーと比べて、メール配信システムは誤送信のリスクが低く、情報漏洩に対するセキュリティ対策となります。
メーラーでは、一斉配信をする場合「BCC」を利用しますが、BCCには誤操作やアドレス記載ミスなどによって、個人情報であるメールアドレスを外部に漏洩するリスクがあります。
一方、メール配信システムには大量のメールアドレスが一元管理されているため、通信の暗号化、ログ管理、アクセス制限など、さまざまな対策でセキュリティを強化しています。
単発での配信とは異なり、大量配信時にはちょっとした手作業によって生じる宛先や入力箇所の設定の間違いなども、大きなリスクとなり得ます。メール配信サービスを使い自動化を進めることで、人為ミスを減らし、セキュリティ面が向上するといったメリットも見込めるでしょう。
業務効率化につながる
メール配信システムを活用すれば、手動でしなければならなかった多くの手順が自動化できるので、あらゆる面で業務の効率化につながります。
自動配信システムで配信に手間がかからない
人為的なミスも少なくなり、ミスが発生した際に対応するためのコストが削減される
HTMLメールエディタを使うことでメール作成にかかる時間が削減される
そのほかにも、登録フォームの作成機能、エラーリストの自動クリーニング、CSVによる顧客リストの一括更新、バックナンバーの確認・再利用、API連携などの機能により、メール関連の作業に時間を取られることが減り、よりコアな業務に集中できます。
メール配信システムの選び方
メール配信システムは多くのベンダーから提供されています。以下の点に留意して選びましょう。
クラウド型かオンプレミス型か
メール配信システムは「クラウド型」と「オンプレミス型」に大別されます。クラウド型とは、インターネットを介してツールを使う形のシステムで、オンプレミス型はサーバーやソフトを自社にインストールして使用します。
クラウド型とは
クラウド型はインターネットを経由して、サービス提供企業が運用する外部サーバーを使用してサービスを使用します。すでにシステムが出来上がっており、サーバーやPCを自分たちで用意する必要がないため、コストをかなり抑えられるでしょう。
あらゆる端末からアクセス可能で、外出先からでも情報や設定の確認、変更などができます。一方で、顧客の個人情報を含む重要なデータを外部に保存する点については影響を考慮する必要があるでしょう。
オンプレミス型とは
オンプレミス型は、使用者側で自前で用意したサーバーやPCを使ってシステムを構築します。そのため、稼働までに時間がかかり、初期の構築費用がかかります。一方で、自由にカスタマイズできるメリットがあり、自社運用に合わせた仕様にすることができます。また、内部でデータを管理するため、クラウド型よりもセキュリティ面が比較的強いと言えるでしょう。
それぞれにメリット・デメリットの両方があるため、用途や組織の規模などに合わせて選ぶことが大切です。
例えば「配信ボリュームに合った予算で運用したい」、また「自社でサーバの構築や運用をおこなうリソースがない」といった場合はクラウド型の方が良いでしょう。
一方で、「メール配信の方法を自社でカスタマイズしたい」「自社のセキュリティポリシーに合った運用をしたい」といった場合はオンプレミス型の方が適しています。
自社に合った機能・スペックか
メール配信システムによって備えられている機能は異なります。
そのため、メール配信システムを利用する目的と必要な機能を明確にし、必要な機能を定める必要があります。
例えば、送りたいメール内容が「メルマガ」か「お知らせメール」なのかによって、必要な機能は異なります。
また、製品によって対応端末も異なります。特に重視したいのは互換性です。PCで作成したメールが、スマートフォンではうまく表示されないといったことがあるため、レスポンシブデザイン機能があるシステムがおすすめです。
システムのサポート体制は整っているか
メールが送受信できない等のトラブルがあった際に、サポート体制が整っていると非常に安心です。プランによってサポート内容を分けているサービスも多くありますので、自社のスキルやリソースに合わせて選ぶとよいでしょう。
休日にメール配信をする予定であれば、問い合わせや対応可能な日時も確認しておくと安心です。
到達率や上限
配信できるメール数、登録者数は上限が決まっていることが多いため、この上限についても比較するようにしましょう。また、サービスによってはスパムと判断され、迷惑メール扱いされるケースがあります。配信の上限数とともに、到達率も確認しておくとよいでしょう。
SMS配信もできるCM.comのメール配信システム
CM.comのメール配信システムは、基本的なメール作成機能のほか、メールだけでなくSMS送信サービスやメルマガとSMSの遷移先であるLPやフォームを制作できるツールが一つのプラットフォームで利用できます。
メールマーケティング初心者や、メルマガだけでなく、SMS配信なども含めた施策を行いたい方におすすめです。